メキシコの一大イベントと言えば、大祝祭「死者の日」。
名前だけ聞くと怖そうなイメージですが、実際はとっても美しいもの。10月半ばからはメキシコ中が死者の日モードになります。
今回は、死者の日について、そして実際の祭壇の様子をご紹介いたします!
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メキシコ死者の日!
「死者の日」とは?
死者の日 (Día de Muertos) とは、メキシコの伝統的文化・行事です。
ご先祖様や亡くなった大切な人たちを想い、現世にお迎えします。そして、生きている幸せを分かち合う、とっても温かい日。
日本でいうお盆のようなものです。
11月1日~2日にかけてお祝いします。
10月中旬から祭壇を作り、故人をお迎えする準備をします。
ご家庭で、そして学校・会社・お店など、それぞれ祭壇を作ります。
デコレーションは祭壇だけでなく、切り絵「パペルピカド」や死者の日のお花「センパスチル」で壁や道を彩りますので、至る場所で祝祭を感じることが出来ます。
10月~11月は、メキシコ中が死者の日モード!
死者の日の祭壇
祭壇は何のため?
死者の日の祭壇は、11月1日~2日に故人をお迎えするためのものです。
ご家庭では1~3段、大きな場所では7段もの祭壇を作ります。
それぞれの段にも意味がちゃんとあり、2段の祭壇の場合では1段目は地界 (La tierra)、2段目は天界 (El cielo) 。
天国の皆さんに「おかえりなさい!」と、戻りを歓迎することを表現しています。
(…ということを教えてもらい、今日知りました!)
祭壇・お飾りに必要なもの
◆ 故人の写真 -Retoto de la persona recordada
亡くなった大切な人の写真を祭壇に飾り、「ここに戻ってきてね~」という帰る場所をお知らせします。
メキシコを舞台にしたディズニー映画「リメンバーミー」(スペイン語名: COCO)を観ていただくとイメージしやすいです!泣けますよ!!
◆ センパスチル花 -Cempasúchitl
花言葉は「20枚の花びら」。
イエローまたはオレンジ色の鮮やかな花で、死者の日には欠かせないものです。
祭壇や道に花を飾り、この世に導くための道しるべを意味しています。
※故人をお迎えするためのお花のため、誕生日などのプレゼントには適しません。
◆ ガイコツ -Calaveras
ガイコツって日本人にとってはちょっと怖いですよね。
しかしメキシカンガイコツはカラフルで可愛いんです!陶器で作られたもの、砂糖菓子で作られたもの (Calaveras de dulce) を祭壇に飾ります。
◆ パペルピカド -Papel picado
パペルピカドとは、切り絵のことです。
祭壇華やかさは、このパペルピカドが重要!
祭壇の周りに飾ったり、壁に旗のように貼ったりします。店内の天井がすべてパペルピカドのところもあり、とっても可愛いです。
↑紙製でなくプラスチック製は、毎年使えますね!
(メキシコで販売されているものは激安!通販は高いですね…)
◆ キャンドル -Velas
キャンドルは希望を表し、夜間に灯りをともし、祭壇の場所を知らせるためにも必要なものです。
昼間の祭壇はカラフルでポップ、夜間は幻想的・スピリチュアル的で美しい!
教会の大キャンドルは、Cirios と言います。
◆ コパル & お香 & お塩 -Copal, Incienso y Sal
この三つは、浄化のための必須アイテムです。
Copal (コパルまたはコーパル)とは、樹脂の一種。煙をたき、魂やエネルギーを清めるために使われます。
◆ お水 -Agua
故人がこの世に戻ったとき、長旅で喉が渇いている!潤いを与えるためにお水を用意します。
◆ 死者の日パン -Pan de Muerto
パン・デ・ムエルトと言う砂糖がふりかけてある甘いパンです。
パンは、頭蓋骨や骨を形作られています。
◆ 故人の好きなもの
彼らが好きだった、食べ物や飲み物などをお供えします。
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メキシコ家庭の死者の日
お義母さんの場合
私の夫アルさんは、メキシコ人。
お義母さんは信仰心の深いカトリックです。
毎年死者の日には、リビングに祭壇を作り亡くなった家族やペットの写真を飾ります。
祭壇は12本のキャンドルを飾るのが基本らしく、お義母さんはちゃんと飾っています。
11月1日の夜はずっと火を灯しています。
浄化のためのコパルは、お義母さんから教えていただきました。
2人で煙を軽く浴び、お清めをしましたよ。彼女の家族より私の方が興味深々!(笑)
死者の日は本当だった!
去年の死者の日は、安全を考慮し自粛ムードがメキシコ全体でありました。
私たちもどこへも行かず、夫の実家で静かにお祝い。
その去年の死者の日の夜、私はそこで夢をみました。
「お義母さんのご先祖様たちが実家でテーブルを囲い、談笑している」という夢です。
もちろん私は皆さんのお顔を知らないのですが、それでも夢の中で彼らが誰か分かっていました。
「不思議な夢だったな~」と思い、翌朝にお義母さんに報告。
そしたら、お義母さんはびっくり喜んで、
「昨夜、本当にご先祖様たち来たんだよ!」と私に話してくれました。
私がその夢を見ている頃、お義母さんにも不思議体験が!!
お義母さんが、夜中に目が覚めてリビングに行ってみた時のことです。
2匹の飼い猫ちゃんが、祭壇の前の両端に静かに座っていたそう。
猫は普段は家族のベットの上で寝ているので、夜中に2匹とも起きているのは滅多にないらしいです。
祭壇の中央を空けて、両端に座っているなんて…
「猫たちが誰かをお迎えしているよう!!」
と、お義母さんは感じ、すぐに玄関から祭壇にかけてセンパスチルの花びらをまき、道を作りました。
そして、翌朝、その花びらは、誰かが通ったかのように散乱していたらしいです。
その朝に私が夢の報告をしたのです。
「同時に不思議体験をしたってことはぜったい皆さん来ましたよね!」と二人で大興奮!
怖い気持ちなどなく、とっても温かい気持ちになりました。
…私、メキシコに来てから、第六感が爆上がり中です(笑)
今年は自分で飾ってみたよ!
今年の死者の日は実家に行けないので、自宅で私なりに祭壇を作りました!
昨年のお義母さんとの不思議体験でご先祖様を感じられましたからね!
死者の日はもう信じちゃう!!
とはいえ、私は彼らの写真を持っていません。メキシコ人家庭のようなしっかりしたものは作れず!
私なりにコンパクトな祭壇にしました。
キャンドルに火を灯すと綺麗!
ミニサイズでも十分可愛くて、夫も喜んでいました。
お気づきで?
干支置きました… 他に置く場所が無かったんですー。
独自性ということでお許しください!
中央のキャンドルは、お義母さんからいただいた、教会のちゃんとしたキャンドルです。
他には、ガイコツ、普通のキャンドル、お塩、センパスチル、パペルピカドを置きました。
夫の家族が「可愛い!」と喜んでくれたのでOKです!
最後に
今回は、メキシコ大祝祭「死者の日」、そして祭壇についてご紹介しました。
今まではメキシコ文化体験程度で、楽しむだけでした。
しかし、昨年の温かな不思議体験のおかげで、より身近に感じた私。
今年は楽しむというより、スピリチュアル的な気分です。
好き!!
宗教や国が違えど、故人を想い喜びを分かち合うのは共通。
メキシコ風習に興味のある方、ぜひ祭壇をお楽しみください!
◆カトリーナ(ガイコツ)メイクはこちら!